被疑者の権利|証拠保全

『刑事訴訟法』 酒卷 匡著・2024年9月20日 | ISBN978-4-641-13968-8
(1)被疑者の側も防活動に資する証拠収集を行うことはできるが、捜査機関とは異なり強制処分の権限はない。そこで、法は、「あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠を使用することが困難な事情があるとき」、第1回の公判期日前に限り,被疑者・被告人またはその弁護人は、裁判官に対し、押収.捜索、検証、証人尋問または鑑定処分を請求することができるとしている(法179条)。これを「証拠保全請求」という(請求手続につき規則 137条・138条)。 なお、既に捜査機関が収集し保管している証拠は、特段の事情がない限り。 法定の要件には当たらないと解されるので、証拠保全請求の対象にならない(最決平成 17・11・25州集59巻9号1831頁)。 (2) 弁護人及び検察官は、証拠を保全する処分の結果作成された書類及び取得された証拠物を裁判所において閲覧・勝写することができる。弁護人が証拠物の謄写をするには裁判官の許可を要する(法180条1項)。 弁護人がないとき、被疑者・被告人は裁判官の許可を受けて書類・証拠物を閲覧することができる(法 180条3項)。 なお、公訴提起後の書類・証拠物の閲覧・謄写については法40条(弁護人),法270条(検察官)に規定がある。

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